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少女〜吉原を知り尽くす姐さんまで。吉原遊廓にいた花魁とその周りの女郎たち

少女〜吉原を知り尽くす姐さんまで。吉原遊廓にいた花魁とその周りの女郎たち

番頭新造

花魁に付いて、身の回りの世話や外部との交渉役をするマネージャー的役割だったのが番頭新造です。略して「バンシンさん」なんて呼ばれたりもしました。

番頭新造はすでに年季(何年間奉公しますという契約)が明けており、だいたいが30歳前後の良い姐さんでした。吉原遊廓の勝手を知り尽くしているので、花魁に厄介な客のあしらい方を教えてくれたりして、大変頼りになる存在でした。花魁道中では、この番頭新造も地味めの着物を着て列の後方に付いて花魁の歩みを見守りました。

画像:作・十返舎一九/絵・喜多川歌麿「青楼抄年年中行事 仲の町年礼の図」(文字加筆、筆者)国立国会図書館蔵

禿

禿(かむろ)とは新造になる前の、少女たちの事です。吉原内でこっそり出産した女郎の子供など、生まれた時から禿として育てられる子もいれば、10歳くらいまでの間に山村、漁村、農村から売られてくる子供も多くいました。女衒(ぜげん)というスカウトの男性が貧しい村から幼い女の子を買って、遊廓や岡場所等に売りさばくのです。貧しい村から吉原遊廓に売られてきた子供たちは、妓楼で売れっ子になれば、三食きちんと白米が食べられて、布団はふかふか、お風呂にも入れるという事に驚く子供も多かったと言います。

画像:「花魁と禿」wikipediaより

 

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