
桜モチーフの日本美術と庭園散策を堪能!東京国立博物館で春恒例企画「博物館でお花見を」開催
東京国立博物館にて、春の恒例企画となっている「博物館でお花見を」が開催されます。
本館では、桜をモチーフにした日本美術の名品を各展示室で観覧でき、庭園では約10種類の桜が次々と開花します。

主に日本美術を展示する本館の各展示室では、「観桜図屛風」など春の風景を描いた絵画や、多様な桜の名所を描いた「江戸名所・三囲稲荷圖」「江戸名所・御殿山景」「江戸名所・東叡山之景」、また桜をモチーフにした陶磁器や染織など、さまざまな工芸作品などを展示。
主な展示作品
※作品はすべて東京国立博物館蔵
- 江戸名所・三囲稲荷圖(えどめいしょ・みめぐりいなりず)、
- 江戸名所・御殿山景(えどめいしょ・ごてんやまのけい)、
- 江戸名所・東叡山之景(えどめいしょ・とうえいざんのけい)
渓斎英泉筆 江戸時代・19世紀
3月11日(火)~4月13日(日) 本館10室にて展示
江戸っ子たちに人気の花見の名所、隅田川東岸の三囲稲荷、品川沖を望む御殿山、そして上野の東叡山寛永寺が描かれています。うららかな春の陽気に誘われて、家族や仲間と出かける人びとの晴れやかな表情にも注目。

※上記作品はそれぞれ別の作品です。
観桜図屛風(かんおうずびょうぶ)
住吉具慶筆 江戸時代・17世紀 西脇健治氏寄贈
2月18日(火)~4月6日(日) 本館7室にて展示
「伊勢物語」の一場面で、別荘で桜を讃え和歌を詠む惟喬親王(これたかしんのう)と在原業平(ありわらのなりひら)一行を描いています。

色絵桜樹図透鉢(いろえおうじゅずすかしばち)
仁阿弥道八作 江戸時代・19世紀3月11日(火)~5月18日(日) 本館8室にて展示
鉢の内外に白泥と赤彩で満開の桜樹を表し、巧みに配された透しで、桜の空間をつくり出しています。

掻取 桃色縮緬地瀧桜竹模様(かいどり ももいろちりめんじたきさくらたけもよう)
江戸時代・18世紀
2月26日(水)~4月20日(日) 本館10室にて展示
打掛のことを公家では「掻取」と言います。流れ落ちる瀧の底から立ち上るように表された桜樹には、つややかな絹糸によるふっくらとした風合いの刺繡で表された桜花が、リズミカルに咲き溢れます。

東都三十六景・吉原仲之町(とうとさんじゅうろっけい・よしわらなかのちょう)
歌川国貞(三代豊国)、二代歌川広重合作 江戸時代・元治元年(1864)
3月11日(火)~4月13日(日) 本館10室にて展示
満開の桜のなかを歩む遊女が描かれています。吉原仲之町は春にだけ桜が植えられ、夜桜見物でにぎわいました。

色絵桜樹図皿(いろえおうじゅずざら)
鍋島 江戸時代・18世紀
3月11日(火)~6月1日(日) 本館13室にて展示
1本の桜の木の幹が、皿の丸いかたちを生かして縁に沿うように描かれ、満開の桜が皿の中に咲き誇っています。

七宝桜花散燭台(しっぽうおうかちらししょくだい)
明治時代・19世紀 橋本貫志氏寄贈
2月4日(火)~4月20日(日) 本館18室にて展示
西洋式の燭台で銅製のスタンドには七宝の技法で2色の桜の文様を華やかに散らしています。

また、「博物館でお花見を」開催中は、ボランティアによるガイドツアー・スライドトークや、「春らんまん 桜ぬりえ」、お花見ヨガin法隆寺宝物館など、『桜イベント』も開催。すべて事前申込不要、参加無料となります(ただし、当日の入館料が必要)。
イベントに関する詳細は公式ホームページをご覧ください。
東京国立博物館、春企画「博物館でお花見を」は、2025年3月11日(火)~4月6日(日)の機関で開催されます。