史実にはない?清少納言との出会い。大河ドラマ「光る君へ」2月11日放送の気になるトピックを振り返り!:5ページ目
ちはやぶる神の斎垣も越えぬべし 恋しき人のみまく欲しさに
さて、漢詩もいいけど、日本人なら和歌だよね!素敵!と、視聴者に言わせんばかり、道長がまひろへ贈ったこの歌。その元ネタは『伊勢物語』にありました。
昔、をとこ、伊勢の斎宮に、内の御使にてまゐれりければ、かの宮にすきごといひける女、わたくしごとにて、
ちはやぶる 神の斎垣も 越えぬべし 大宮人(おおみやびと)の 見まくほしさに
をとこ、
恋しくは 来ても見よかし ちはやぶる 神のいさむる 道ならなくに※『伊勢物語』七十一
【意訳】今は昔し、伊勢(神宮)の斎宮(いつきのみや)に朝廷からの使者が来ました。
「いったい、どれほど素敵な男性なのだろう?」
斎宮に仕える女官の一人が、使者に和歌を詠みました。
「罰当たりかも知れないけれど、神域を取り囲む垣根を乗り越えて、あなたにお会いしたいです(意訳)」
でも、そんなこと許されるはずもない……しかし使者はこんな返歌を贈ります。
「お望みならば、いつでもいらっしゃい。よもや神様が人間の恋路を邪魔するはずもないでしょうから(意訳)」
……で、その後に女官が神の斎垣を乗り越えたのかは書かれていません。
果たして道長は越えるのでしょうか。次週にまひろからの返歌があるのかも知れないので、気にしておきましょう。
第7回放送「おかしきことこそ」
さて、距離をとりたいけどなぜかとれない。今週もそんなまひろと道長でした。
浮世離れしていた二人でしたが、徐々に政治的な意識が芽生え始めます。少女期/少年期を脱して大人になり始めているのでしょう。
ちなみに、ようやく年が進みましたね。寛和元年(985年)、まひろは16歳になりました。
さて、次週包放送第7回は「おかしきことこそ」。直秀(毎熊克哉)ら庶民の苦しい生活や、貴族階層との軋轢が描かれるのでしょうか。また、藤原公任のサービスショットもあるようです。
NHK大河ドラマ「光る君へ」、次週も楽しみにしています!