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坊主・小僧・入道…なぜ日本の妖怪には「僧侶系」が多い?寺院と庶民の関係から考察

坊主・小僧・入道…なぜ日本の妖怪には「僧侶系」が多い?寺院と庶民の関係から考察:2ページ目

嫌われる僧侶

江戸時代まで、寺は政治的・経済的・社会的な権力を持っており、庶民に対してさまざまな圧力をかけていました。

端的に言って、江戸時代以前の寺の僧侶というのは、もはや憎悪の対象でもあったのです(そうでない僧侶もいたでしょうが)。

その原因として代表的なものが、寺請制度です。

寺請制度とは、江戸幕府が定めた仏教徒登録制度です。庶民は自分の住む地域の寺に登録し、寺から戸籍や戒名などを発行してもらうことが義務付けられていました。

また、この制度は幕府によるキリスト教弾圧政策の一環として設けられた側面もあります。庶民はキリシタンではなく仏教徒であることを僧侶に証明してもらうために、寺社へ多額の費用を支払わなければなりませんでした。

また費用面で言えば、祭礼費・葬式費・建築費・修理費なども高額で、さらに奉仕活動を強いられることもあり、庶民には寺に不満や恨みを抱く十分な理由があったと言えます。

そして、僧侶の中には修行を怠り、贅沢三昧だった僧侶もいたようで、そうした人間は陰口をたたかれていました。

3ページ目 傍証としての廃仏毀釈騒動

 

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