日本と中国の関係史。近代以降の親交と衝突の歴史をたどる:3ページ目
国共内戦から文革まで
そして、日本の侵略と抗日戦争の影響で、中国国内では中国国民党と中国共産党が武力衝突し国共内戦が勃発。その中で満州事変と日中戦争まで発生したため話がややこしくなりました。
国民党と共産党は一時的に和解して抗日民族統一戦線を形成するものの、日本は中国の分断と弱体化を狙って双方の対立を煽ります。
この対立の火種は日中戦争後もくすぶり続けましたが、第二次国共内戦が始まる頃には日本は敗戦国となり影響力を失います。しかし民間レベルでは、日本人や旧日本軍人が国民党や共産党に協力したり、介入したりするケースもあったようです。
国共内戦が、中華人民共和国の成立と中華民国(台湾)の存続という現在まで続く問題の原点となったのはご存知の通りです。
こうして見ていくと、日本と中国の歴史的な関係や相互作用は、近代以降だけで見ても明の滅亡、辛亥革命、国共内戦、文化大革命などのタイミングごとに異なる特徴を持っていることが分かります。