若き日の徳川家康を苦しめた一向宗とは?成り立ちや名前の由来を解説!【どうする家康】:2ページ目
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浄土真宗教徒は一向宗と自称できないようにした!?
浄土真宗本願寺派第8世宗主の蓮如は、一向宗と混同して浄土真宗本願寺派が呼ばれることを憂い、浄土真宗の教徒が一向宗を自称することを禁止します。これに違反した者は、破門処分にする徹底ぶりでした。
この背景から、浄土真宗の教徒たちの中にも一向宗を自称する者がいたことがうかがえますね。
しかし、蓮如の努力虚しく、江戸時代には一向宗が浄土真宗の公式名称となりました。これには、徳川家康が三河一向一揆で苦しめられたことや将軍家が浄土宗を信仰していたことが背景にあります。
そして、一向俊聖の一向宗は踊り念仏を用いたことから同じく踊り念仏を用いる時宗の一派に改名させられました。
最後に
一向宗の由来からわかるように、戦国時代になると各宗教の違いが曖昧になっているのではないかと思いました。
浄土真宗と浄土宗は、南無阿弥陀仏を唱えれば極楽浄土に行けるという同じ価値観を有している宗教。そのため、必然的に同じ宗教として見えてしまったと考えられます。
「どうする家康」では、一向宗が家康に牙をむくので、この窮地を家臣たちといかに脱するのか楽しみでもありますね。
※参考文献:神田千里『戦国と宗教』岩波書店、2016年
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