意外と文化的!織田信長の「食」の嗜好を多面的に考えてみる:2ページ目
甘党の人・信長
また信長の好きな味といえば、甘いものが有名です。尾張国の名産品だった干し柿や栗などが大好物で、人目を気にせずかぶりついていました。
また、宣教師との交流や南蛮貿易を通して得られたビスケットのようなパン(当時はビスコートと呼ばれていた)も好んでいました。これは庶民にも行き渡っていましたが、当時はこれが口に合う人は少数派だったそうです。
それに、宣教師から贈られた砂糖菓子のコンフェイト(金平糖)がお気に入りだったというのも有名な話ですね。
ところで、お酒はどうだったのでしょうか。なんとなく、戦国武将ならお酒も豪快に飲むのではないかというイメージがありますが、宣教師のルイス・フロイスによると、信長は普段は飲酒せず、食事にも節度があったそうです。
味の好みについては個人の好みと言ってしまえばそれまでですが、フロイスの記録を読むと、信長の食生活は単に自分の好みを優先したものではなく、ある種のスタイルでもあったようです。
つまり、信長の食生活は意外と健康志向だったということです。酒を飲まず、食事も不健康な食べ方は控える。この方針は何に由来するのでしょうか?