初めが肝心。学問に生涯をささげた”知の巨人” 安井息軒が私たちに教えてくれるもの:2ページ目
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名言「一日の計は……」の教え
天保9年(1838年)、安井息軒は家族とともに江戸に移り住みます。そこで先述の「三計塾」を開きました。
その際、設立主旨としたのが「一日の計は朝(あした)にあり、一年の計は春にあり、一生の計は少壮の時にあり」というもの。これは、何事も初めが肝心であり、一日一日その時を、大切にしっかり勉強しなさい、という教えです。
座右の銘は公園やホールの名前にも
安井息軒の座右の銘は、「百里の道をゆくものは九十里をもって半ばとす」という中国の古典にあることわざでした。
これは、「百里を行く者は、九十里を半ばと考えるべきだ。最後の十里がむずかしいという意味で、事を始めるのはたやすいが、成しとげるのはむずかしいことのたとえ」です。
彼は自分の名前に「半九」とつけたほどこのことわざをこのんだそうです。今では、「半九公園」や「半九ホール」などの施設の名前に使われています。
いかがでしたか?この記事が、みなさんが少しでも歴史の面白さに興味を持つきっかけになれば嬉しいです。
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