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現代は土日祝が多いけど…昔の人はどのくらい休日があったの?律令制度で定めた假(け/か)を紹介

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まとめ・律令制度による假の一覧

常假(じょうか)…月5日間が基本(宿直の日はつぶれる)
別假(べっか)…常假のない特別な部署のみ、月5日間
田假(でんか)…春の田植え休暇、年15日間
授衣假(じゅえか)…冬服の準備休暇(実際は秋の刈入れ)、年15日間
定省假(じょうせいか)…3年に1回、30日間(両親が遠方在住の場合)
淋假(りんか)…女官に与えられる生理休暇、月3日間
喪假(もか)…いわゆる忌引き。日数は続柄や身分など諸事情による
私假(しか)…特段の事情で与えられる休暇。日数は上長の判断による

太陰暦による一年(平年)の日数が360日(1ヶ月は30日統一、閏年は1ヶ月プラス)として、一般的な官人(※)の場合、どのくらいの休日がとれるのか見てみましょう。

(※)男性。京都在勤で常假採用、宿直は隔月で1日、両親は既に亡い、という条件

常假……54日(5日×6ヶ月+4日×6ヶ月)
田假……15日(仮に自分の田畑がなくても、近隣で助け合うものとする)
授衣假…15日(同じく)

合計で84日。一カ月当たり7日の計算ですが、田假と授衣假は農繁期なのでほぼ仕事と同じかそれ以上の負担がかかります。

実質的な休日である常假は54日、家事や所用を片づけるのは差し引いても、一カ月当たり4.5日。なかなかハードそうです。

もちろんこれは官人の話で、庶民は日々生きるために精一杯だったでしょうから、更にハードな暮らしを送っていたものと考えられます。

ワークライフバランスが叫ばれるようになった昨今、往時の厳しい労働環境を偲ぶことで、その意義がより深く実感できることでしょう。

※参考文献:

  • 池田温 編『日中律令制の諸相』東方書店、2002年5月
  • 角田文衛 監修『平安時代史事典』角川書店、1994年4月
 

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