字、氏、名字、姓、諱…長すぎ?昔の日本人は最大で5つもの名前の種類があった:2ページ目
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姓(かばね)とは?
姓(かばね)とは、その人の地位を表す名前です。ちなみに、氏と姓は古代の大和朝廷のころに作られた制度とされています。当時、姓は、朝廷内におけるその人の地位を表していました。
諱(いみな)とは?
最後にご紹介する諱(いみな)は、言葉こそ聞きなれないものだと思いますが、現代の「名前(本名)」にあたるものが諱でした。『忌み名』にも繋がることから、気軽に他人から呼ばれるものではありませんでした。
また、特に女性はこの諱を結婚相手にしか教えなかったようです。その理由は、この諱がその人の霊的人格と結びついていると考えられたため。
同じ理由から、誰かを呪ったりするときには諱が用いられたそう。
わかりにくい!ならば実例で紹介!
ここまでご紹介してきた5つの種類ですが、実例を見ないとなかなか理解できないかもしれません。有名な歴史上の人物を見てみましょう。
例えば織田信長。彼のフルネームは「織田三郎平朝臣信長」なのですが、これを分解してみると、「織田」が名字、「三郎」が通称、「平」が氏、「朝臣」が姓、そして「信長」が諱です。
もうお一人、徳川家康のフルネームは「徳川次郎三郎源朝臣家康」ですが、「徳川」が名字、「次郎三郎」が通称、「源」が氏、「朝臣」が姓、そして「家康」が諱となります。
いかがでしたか?この記事が、みなさんが少しでも歴史に興味を持つきっかけになれば嬉しいです。
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