富岡製糸場が世界文化遺産登録へ!6月に正式に決まる見通し
政府は26日、世界遺産への登録の可否を調査する国際記念物遺跡会議(イコモス)が「富岡製糸場と絹産業遺産群」(群馬県)を世界文化遺産に登録するよう、国連教育科学文化機関(ユネスコ)へ勧告したと発表しました。6月15~25日にカタール・ドーハで開かれるユネスコ世界遺産委員会で正式に決まる見通しです。
2013年に登録された「富士山」に続き、日本国内で14件目の世界文化遺産が誕生します!世界自然遺産も含めた世界遺産では国内18件目となります。
登録件数の増加により世界文化遺産の審査が厳しくなる中、富岡製糸場は推薦書の内容がほぼすべて認められる「パーフェクトな勧告」(文化庁担当者)。明治日本の高い技術革新と、海を越えてアジア全体へ絹産業の発展をもたらした歴史的価値が、世界に認められることになりました。
「富士山」は三保の松原の除外など条件付きでしたが、今回の富岡製糸場はいわば“満額回答”での世界文化遺産への登録勧告を勝ち取りました。正式な登録が待ち遠しいですね。
【富岡製糸場】
1872(明治5)年、群馬県富岡市に設立された日本初の官営器械製糸場。フランス人技師の指導で建設された。当時最先端の製糸技術で国内の養蚕業や製糸業を世界一の水準に引き上げ、生糸を戦前の日本の主要な輸出品に押し上げた。1939(昭和14)年から片倉工業が運営し、87年操業停止。2005年に市有となった。養蚕農家の原形となった田島弥平旧宅や荒船風穴、高山社跡とともに遺産群を構成し、主要施設は創業当時のまま、ほぼ完全に残されている。