平安時代の海賊王!日本を揺るがす大反乱を起こした大海賊・藤原純友の野望:4ページ目
エピローグ
かくして朝廷を東西から脅かし、日本史上最大の反乱となった「承平天慶の乱」は幕を引いたのですが、純友と将門の挙兵タイミングがほぼ一致していることから「実は東西で共謀していたのではないか」という説もあるそうです。
純友は将門と二人で比叡山に登り、その山頂から京の都を見下ろして
「お主(将門)は桓武天皇の子孫であるから皇位に君臨し、俺は藤原氏であるから関白として新しい国家の政治を司ろう」
と約束したそうですが、はっきりとした記録はなく、フィクションである可能性が濃厚です。
とは言っても、皇室(朝廷)に対しては誠に不敬ながら、民を虐げる政治に不満の声を上げ、日本国を東西から揺るがした承平天慶の大反乱は、人々にとってはある種の快挙だった?のかも知れません。
※参考文献:
松原弘宣『藤原純友 人物叢書』吉川弘文館、1999年2月
福田豊彦『中世成立期の軍制と内乱』吉川弘文館、1995年1月
宇神幸男『宇和島藩』現代書館、2011年7月