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NHK大河ドラマ「いだてん 東京オリムピック噺」振り返り フィクションのような、本当の歴史のはなし「いだてん」最終話 振り返り

フィクションのような、本当の歴史のはなし「いだてん」最終話 振り返り:2ページ目

現代と地続きの歴史

戦争を語らずには通れない近代史は、近世までの歴史と異なり、写真史料や確かな記録も多く、生々しく感じられます。特に第二次世界大戦については、戦争をじかに体験した世代が今も生きている、身近な時代です。

大河ドラマでよく描かれる戦国時代なんかは、価値観や暮らしぶりも異なる現代から見れば、ともすれば自分とは全く関係のない幻想のように捉えてしまいます。が、「いだてん」の時代はそうじゃない。

確か、第2話あたりで金栗四三親子が田原坂を歩いて通ったシーンがありました。この田原坂は、「いだてん」の前作である「西郷どん」の終盤で描かれた「田原坂の戦い」の舞台です。

作品テーマからして全く異なるように思える「西郷どん」と「いだてん」ですが、やっぱり歴史は地続きなんだな、と感じられたシーンでした。

大河ドラマを観ている私たちのほとんどは、歴史上の人物の子孫でもないかぎり、彼らと自分を直接結びつけて見たりはしないでしょう。

でも、「いだてん」は歴史の表舞台で活躍した人々を支えた、裏の人々を丁寧に描いてくれました。オリンピックの主役といえば選手ですが、「いだてん」は選手とそれを支える組織委員会の両面を描きました。

「いだてん」オリジナルの登場人物・五りんの存在も大きかったのではないでしょうか。能天気なキャラクターからは想像できないような、祖母・シマから続く3代の物語は、こういう歴史に名が残っていないような人物にも結構壮大な歴史があるんだ、と感じさせてくれました。

歴史上の大きな出来事や偉人たちとは直接関わりはないかもしれないけれど、彼らが作った時代が現代につながっている。そう自覚させてくれる作品でした。

参考:IDATEN倶楽部

 

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