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「どうにかなろう」じゃ日本が滅ぶ!今こそ伝えたい幕末の名臣・小栗上野介の生き様と名言【下】

「どうにかなろう」じゃ日本が滅ぶ!今こそ伝えたい幕末の名臣・小栗上野介の生き様と名言【下】:2ページ目

「病の癒ゆべからざるを知りて薬せざるは孝子の所為にあらず。国亡び、身倒るるまでは公事に鞅掌するこそ、真の武士なれ」

【意訳】「親が不治の病と知って、薬を与えないのは親孝行ではないように、滅ぶだろうからと言って幕府を見捨てるのは、武士の振舞いではない

倒幕の機運が高まる中、我が身可愛さにそれまで御恩に与っていた者たちが次々と幕府を裏切る中での台詞と伝わっています。

勝負盛衰などはしょせん時の運に過ぎない。最後まで自分にできる最善を尽くしてこそ、開ける未来もあるというもの。

どこまでも真っ直ぐな忠順の生き方が、よく表れた台詞の一つです。

「一言で国を滅ぼす言葉は『どうにかなろう』の一言なり。幕府が滅亡したるはこの一言なり」

確かに世の中、何もしなくても「どうにかなる」ものですが、どうにかはなっても、その結果は往々にして残念なもの。

「自分一人くらい、手抜きしたって『どうにかなる』さ……」

「いくら君一人で頑張っても、『どうにかなる』ようにしかならないよ……」

そんな一人々々の諦めや無気力が、ついには幕府を滅ぼしてしまったことに対する痛烈な苦言です。

確かに一人の才能や努力など、たかが知れています。しかし、どんな大きな仕事も組織も、その一人々々が支え合うことで成り立っているのです。

「一人がみんなのために。みんなが一人のために」

誰か任せでなく、まず自分が当事者としての意識を持つことの必要性は、今も昔も変わりません。

3ページ目 自分はこの生涯において、なすべきことはすべてなした

 

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