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「いだてん」第2話 振り返り。春野スヤは熊本のはいからさん「逢いたかばってん逢われんたい♪」自転車節とは?:2ページ目
「ハイカラ節」とはいからさん
元となったハイカラ節の歌詞はこうです。
1番
ゴールド眼鏡の ハイカラは
都の西の 目白台
女子大学の 女学生
片手にバイロン ゲーテの詩
口には唱える 自然主義
早稲田の稲穂が サーラサラ
魔風恋風 そよそよと2番
チリリンリンと やってくるは
自転車乗りの 時間借り
曲乗りなんぞと 生意気に
両の手放した シャレ男
あっちへ行っちゃ ヒョーロヒョロ
こっちへ行っちゃ ヒョーロヒョロ
それあぶないといってるまに
ころがり落ちた
1番はいろんな女学校の女学生について歌われていて、とにかく西洋のものばかり登場していていかに「はいからさん」が目立った時代だったかがわかります。並べてみるとわかりますが、2番のほうは熊本自転車節もあまり内容にかわりがありません。
ところでこの歌、あの漫画「はいからさんが通る」にも登場しているんですよ。
第一話、紅緒がはじめて伊集院少尉に出会う場面。紅緒は桜ばかり見ていて自転車でずっこけてしまうのですが、それを見ていた伊集院少尉は上の「ハイカラ節」の2番を歌って、「こんな歌をごぞんじですか?」と尋ねる。その意図は、次の台詞で明らかになります。「まあ女だてらにのれもせぬのに自転車などといきがるなという意味ですな」と。
つまりこの歌は、時代が変わって女性がイキイキし始めたという明るい歌であると同時に、それをはたで見ている人が皮肉交じりに歌う歌でもあるということ。「はいからさん」ってそういう見方をされていたわけです。
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