あの名将たちの初陣は何歳?どんな戦国武将でも経験する通過儀礼「初陣」を深堀り!
武将たちの通過儀礼
戦国時代の百戦錬磨の武将たちも、最初は必ず初陣(ういじん)から始まりました。当時の武将たちにとって、初陣はまさに人生の一大イベントだったと言えるでしょう。
通常は、十二から十五歳くらいで元服したのち「初陣を飾る」ことになっていたようです。
元服とは成人を迎える儀式であり、社会的に大人として認められる重要なステップでした。いわば通過儀礼です。
これが名のある武将の子供であれば、初陣で負けるわけにはいきません。そこで、たいていは楽勝できそうな、小規模な戦闘が初陣の場に選ばれることが多かったようです。
例えば織田信長の初陣は十四歳のときで、上述のようにセレモニー的要素の濃いものでした。
その後、信長は桶狭間の戦いなどの数々の戦で勝利を収めて、名を馳せることになるのはご存じの通りです。しかしそんな彼でも、初陣は翌日には居城に帰る程度の小さな戦いでした。
この時の相手は駿河今川勢、すなわち今川義元でした。彼らが尾張領へと侵攻してきたため、領主の織田信秀(信長の父親)が牽制のために出陣したのです。
その後、今川義元を信長が討ち取ったことを考えると、歴史の因縁を感じますね。
ちなみに当時の信長の出で立ちについては、「「紅筋が入った頭巾と馬乗りの羽織、馬鎧」というものだったそうです(『信長公記』より)。