北条時政・義時・泰時の後は?鎌倉幕府の歴代執権17代を一挙紹介!【鎌倉殿の13人】:5ページ目
第16代・北条守時(もりとき)
生没:永仁3年(1295年)生~元弘3年(1333年)没(39歳)
在職:嘉暦元年(1326年)4月~元弘3年(1333年)5月(7年1ヶ月)
官位:従四位上/相模守
将軍:守邦親王(第9末代)
【義時との関係】昆孫(義時三男・重時の玄孫)
【主な事績】嘉暦騒動によって急きょ退任した貞顕の後釜として執権に。妹の登子を嫁がせた足利高氏(後の尊氏)が叛旗を翻したため、汚名を返上するべく最前線で奮闘。65回もの突撃を敢行して最期は自刃。
第17代・北条貞将(さだゆき)
生没:乾元元年(1302年)生~元弘3年(1333年)没(32歳)
在職:元弘3年(1333年)5月22日(0年0ヶ月1日)
官位:従五位下/武蔵守
将軍:守邦親王(第9末代)
【義時との関係】昆孫(貞顕の子)
【主な事績】5月22日、これまでの忠義により、守時の討死で不在となっていた執権職を与えられた。「棄我百年命報公一日恩(我が百年の命を棄て、公が一日の恩に報いん)」との言葉を遺し、壮絶な最期を遂げる。
終わりに
以上、北条義時を中心とした鎌倉幕府の執権17代を一挙紹介してきました。長く活躍した者もいれば、つなぎとしてあっけなく退場した者もおり、時代の波間に翻弄された人生が偲ばれます。
【在職期間最長ランキング】
1位 北条義時(第2代・18年11ヶ月)
2位 北条泰時(第3代・18年)
3位 北条貞時(第9代・17年4ヶ月)
【在職期間最短ランキング】
1位 北条貞将(第17代・1日)
2位 北条貞顕(第15代・11日)
3位 北条宗宣(第11代・8ヶ月)
武士の世を切り拓き、盤石とした義時・泰時父子と、執権職が形骸化していく最後の隆盛を築いた貞時。永きにわたり御家人たちを牽引するお勤め、本当にお疲れ様でした。
一方、短ければ短いで楽だった訳でもありません。鎌倉幕府最後の一日に執権となって華々しく討死した貞将に、周囲のボイコットや暗殺騒ぎに引きずり降ろされた貞顕など、一度なったらただでは済まないのが執権の定めというもの。
【就任最年少ランキング】
1位 北条貞時(第9代・13歳)
2位 北条高時(第14代・13歳)
3位 北条時宗(第8代・18歳)
【就任最年長ランキング】
1位 北条時政(初代・66歳)
2位 北条政村(第7代・60歳)
3位 北条宗宣(第11代・53歳)
若くして権力の座についたら幸せかと言えば必ずしもそうではなく、また年老いてから就任しても苦労は絶えません。
老いも若きも政治の都合によって祭り上げられ、用済みとなれば退場を迫られるのも執権の定め。皆様、本当にお疲れ様でした。
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が終わっても、鎌倉時代は現代までつながっています。本作をキッカケにより多くの方が鎌倉時代に興味を持って頂けたら嬉しいです。
※参考文献:
- 野口実 編『図説 鎌倉北条氏 鎌倉幕府を主導した一族の全歴史』戎光祥出版、2021年9月
- 北条氏研究会 編『鎌倉北条氏人名辞典』勉誠出版。2019年10月
- 細川重男『北条氏と鎌倉幕府』講談社選書メチエ、2011年3月