ろうそく、提灯、灯台…日本はどう「明るく」なったのか?明かりの歴史を探る:2ページ目
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戦国時代の「提灯」から現代へ
ろうそくは行灯よりも扱いが簡単で、ぼんぼりに入れれば風も防げます。また持ち運びもしやすいので、庶民の間で広まりました。
ちなみに、ぼんぼりがさらに発展し、灯台よりも手に入りやすい材料で作られるようになったのが「提灯」です。これの原型は、安土桃山時代には既に存在していました。
江戸時代にはようやく街灯も普及し始めます。それでも明るく照らされていたのはお店の前や遊郭や番所の門の近くのみで、町中が明るくなったとは言えませんでしたが、それでもとにかく、多種多様な「明かり」が一般に普及し、使われていたことが分かります。
その後、明治期に西洋式の明かりが輸入され、さらに高度成長期に「蛍光灯」が普及するなど、日本人の「明かり」の歴史は発展を遂げていきます。
また現代は、何かにつけて「環境」にも考慮する必要があり、そうした観点から、新しい光源であるLEDやOLED(有機EL)も有望視されています。私たちが当たり前のように用いている「明かり」にも、こんな歴史が存在するのです。
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