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江戸時代・鎖国期の貿易を取り仕切った超重要ポスト「オランダ通詞(つうじ)」って何?

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世襲で多岐に渡り活躍

彼らの主な役割はただの通訳にとどまらず、税関吏の仕事も行うなど、多岐に渡りました。

例えばオランダ側との貿易交渉の事務、オランダ人経由の海外情報の幕府への提出、諸法令の伝達執行、貿易改革などについての意見上申、外国人や出入商人の管理統制などです。

特に重要な役割は、オランダ商館長が江戸へ参府する際の手配や事務作業だったといいます。彼らは参府の際にも同行したそうで、将軍との謁見もあるため失敗が許されない仕事でした。

ただの通訳どころか、立派なお役人ですね。

最初は洋書を読むことは禁じられていましたが、享保年間(1716~36) 頃から緩和されています。中には、オランダ商館の医師について西洋の諸科学の知識を得て、洋学輸入の先駆となった人も多くいました。

オランダ人は通詞のことを「tolk」といい、通詞仲間のことを「tolkencollegie」と呼んでいたようです。

またオランダ通詞は世襲制でもあり、西・志築・名村・楢林・吉雄など三十数家で通詞業が行われていました。基本的には長男が継ぎ、適材がいない場合は養子を迎えることもあったといいます。

学習方法については、若いうちからオランダ語の読み書きや会話を学んだことが分かっているそうです。早い時期からの語学学習の大切さを熟知していたのでしょうね。

そして通詞の職務も、実際に実務に携わりながらスキルを身につけていったようです。

通詞の役料はそれほど多くありませんでしたが、輸入品の仲介により、多額の収入を得ていたことも分かっています。

ただ、彼ら通詞は自分たちの役割のことをほとんど記録に残しておらず、具体的なイメージは記録の断片から垣間見える程度なのが残念です。

参考資料

 

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