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「鎌倉殿の13人」コメディとシリアスの調和。初回放送の振り返りと次回のポイント

「鎌倉殿の13人」コメディとシリアスの調和。初回放送の振り返りと次回のポイント:2ページ目

戦乱に巻き込まれていく北条家

で、その夜這い男、もとい頼朝公より八重姫(演:新垣結衣)への文(ふみ)を預かった義時は伊東屋敷を訪れてそれを渡しますが、八重姫からは想い人(頼朝公)に逢えないと八つ当たり。

「私は野に咲いている花が好きです。摘まれた花は、死んだ花じゃ」

……かつて八重姫が、北条屋敷のアジサイを綺麗と褒めたことから、義時は喜んでそれを摘み、贈ったことに対する感想ですが、ずっと心ひそかに憧れていた八重姫からそんなことを言われたら、義時にとって大事だった思い出がぶち壊しです。

がっかりした義時は伊東祐親に呼び止められ、頼朝公を匿っていることを見抜かれてしまいます。

「今すぐ頼朝を引き渡せ。さもなくば、力づくで取り返すまでじゃ。帰って時政にそう伝えよ!」

帰り道、河原で下男の善児(演:梶原善)を見かけました。その手には濡れた着物があり、頼朝公と八重姫の子供であった千鶴丸(演:太田恵晴)が「淵に沈められた(殺された)」のでした。

急ぎ義時が北条屋敷へ戻ると宗時らは戦さ支度を進めており、正面から戦っても勝ち目はないが、あえて伊東祐親らの軍勢と対峙します。

祐親と宗時が押し問答しているところへ現れたのが時政、ニコニコしながらもしたたかに「いないものはいない」と時間稼ぎ。

次第に包囲される北条屋敷から頼朝公を脱出させるべく、義時は政子の提案で頼朝公を女装させ、騎馬で敢然と走り出しました。

「姫、しっかりと掴まって落ちないように……!」

脱出シーンのBGMにはドヴォルザーク「新世界」第4楽章をアレンジ、それまでの鬱屈から新世界へ飛び出していくようなカタルシスを表現しています。

かくして窮地を脱した二人。その一方、栄華を極める平清盛(演:松平健)、挙兵の時を待つ木曾義仲(演:青木崇高)や源義経(演:菅田将暉)、そして平家政権との蜜月を終えようとしていた後白河法皇(演:西田敏行)など、新たな時代の立役者たちが動き始めていたのでした。

次回のポイント

さて、第2回は「佐殿の腹」。果たして頼朝公(佐殿)は本当に平家打倒の兵を挙げる気なのか、政子や八重との関係をどうするのか、その前に伊東祐親の軍勢に包囲された北条屋敷はどうなってしまうのか……。

また、頼朝公から千鶴丸の仇をとる(=祐親を殺す)よう密命を下された工藤祐経は任務を果たせるのか、ほか利害関係で複雑に絡み合う武士たちの思惑にも注目したいところ。

次回放送は1月16日(日)、今から楽しみですね!

 
 

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