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北斎一門による江戸時代の生業がテーマの作品集結「北斎のなりわい大図鑑」展

北斎一門による江戸時代の生業がテーマの作品集結「北斎のなりわい大図鑑」展

葛飾北斎にちなんだ展覧会を開催している「すみだ北斎美術館」が現在、「北斎のなりわい大図鑑」展を開催しています。

生業とは一般的に、生活をするための仕事を意味します。生活にむすびついている仕事はその社会のありかたを映します。江戸時代には、現在ではなじみのなくなってしまった生業がある一方、現代の商売のルーツになる仕事も存在します。

本展では新発見の北斎の肉筆画「蛤売り図」(前期展示)をはじめとした、北斎一門による江戸時代の生業をテーマにした作品たちが展示されます。「蛤売り図」は本展で初お披露目!

~1章 ものを売る生業~

葛飾北斎「蛤売り図」(前期)

棒手振りや熊の膏薬売りなど、様々な販売業をテーマとします。現在では、ものを買うときはデパートやスーパーなど1か所で様々なものが購入できたり、ネットでショッピングができたり、売る方にとっても買う方にとっても便利な方法がたくさんあります。

一方、江戸時代には小売り業者が市中を売ってまわる棒手振りが活躍し、流通を支えていました。現在とは異なる流通の方法や、今も昔も変わらない売買をめぐっての人々の交流にもご注目。

~2章 自然の恵みをいただく生業~

葛飾北斎「冨嶽三十六景 東海道江尻田子の浦略図」(前期)

漁師やきこりなど自然から資源を採取する生業を紹介。自然を相手とする生業は、時には厳しい環境で仕事に従事しなければならないこともありますが、北斎の描く絵からは仕事のつらさなどは感じられず、その厳しい環境を大胆な構図で描きとっています。

~3章 人を楽しませる生業~

葛飾北斎「碁盤人形」(後期)

歌舞伎役者や大道芸人など江戸のエンターテイナーたちが登場します。テレビなどの娯楽がない時代、パフォーマーたちは日々の暮らしに彩りを与える大切な存在だったことでしょう。現代に伝わる芸も多く、親しみのある姿も見られるかもしれません。

~4章 ものを運ぶ生業~

葛飾北斎「百人一首宇波か縁説 藤原道信朝臣」(前期)

本章では、飛脚や駕籠かきなど輸送業に携わる人々の姿を展示します。現代では、人やものを運ぶ時には主に車、船、航空機を使い、人力でものを運ぶことは少なくなってきました。江戸時代も輸送に船を使うことはありましたが、人が自ら担いだり、馬など動物を使ったりと機械に頼ることなく運搬が行われていました。

~5章 ものを作る生業~

葛飾北斎「冨嶽三十六景 尾州不二見原」(前期)

本章では、桶屋や絵師など、匠の姿をとりあげます。現在では3Dプリンターなども登場し、産業の機械化は加速していますが、北斎の生きた時代にはすべて手作業で物作りが行われていました。また、絵師など今はアーティストとしてとらえられているジャンルの職業も、当時は職人としての位置づけがなされていました。

~6章 生業いろいろ~

葛飾北斎「髪結いの武士」(後期)

本章では、医者や紙屑(かみくず)買いなど、これまでの章の分類にとどまらない様々な生業のご紹介や、色々な種類の生業がまとめて描かれている作品の展示をいたします。生業からは、当時の人々の生活の知恵や暮らしぶりを想像することができます。

江戸時代の生業をテーマにした作品たちが集結する「北斎のなりわい大図鑑」は4月23日(火)~6月9日(日)の期間、すみだ北斎美術館で開催されます。

 

すみだ北斎美術館

 

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