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最短の元号は?他国とかぶった元号とは?もうすぐ改元、元号に関するトリビアあれこれ

最短の元号は?他国とかぶった元号とは?もうすぐ改元、元号に関するトリビアあれこれ

元号のトリビア3:今まで元号に使われている漢字はたった72文字

これまで247の元号が使われた中で、さぞや多くの漢字が組み合わせられたものと思いますが、重複を除くと、実際に使われたのは72文字。しかも、その内の21文字は10回以上繰り返し使われているのが判ります。

最も多く使われた漢字は「永」が29回、「天」と「元」が27回。世が永く平和に続くこと、天意にかなう政治の元(はじめ)を望む人々の想いが伝わるようです。

ちなみに、「平」はこれまで12回、「成」はこれまで1回(平成のみに)使われています。

元号のトリビア4:他国と「かぶって」しまった元号も

先ほど、元号は広く東アジアで使われてきた事を紹介してきましたが、漢字の組み合わせなので、時代は違いますが他国とかぶってしまう事もたまにあります。

これまで他国とかぶってしまった元号は37ありますが、その中でも最も多くの国とかぶった「天慶」は、日本(938年~947年)以外に興遼(1029年~1030年)、遼(1111年~1120年)、西夏(1194年~1206年)、後陳朝ベトナム(1426年~1428年)の5か国で採用。

天が慶(よろこ)ぶような政治・社会は、いつの世も、どこの国でもみんなの願いですね。

元号のトリビア5:元号は独立国家の象徴

かつて日本が倭国などと呼ばれていた時代、多くの国がチャイナ王朝の元号を使っていましたが、それは「服従の証」でした。

古代よりチャイナでは、独立宣言を行った反逆者がまず着手する事業の一つに、元号の制定がありますが、元号を自分で決める事は、国家元首の特権であり、独立国家の象徴だったのです。

日本では皇極天皇四(西暦645)年6月19日に即位された第36代孝徳天皇によって「大化」という元号が定められたのが最古と伝わっています。

それはまさに倭国が律令制度をはじめとする国家の形づくりに対する意気込みであり、日本がもう「チャイナの奴隷じゃない、対等の国家」である事の宣言に他なりません。

先人たちの誇りと繁栄の願いが込められた元号文化を、私たちも大切にしていきたいですね。

※参考文献:歴史と元号研究会『由来と意味がよくわかる 日本の元号 平成から大化まで』

 

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