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江戸時代、観光旅行のように楽しんだ参詣。「伊勢参り」はやっぱり町人たちの憧れ:2ページ目
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これだけは持っていきたい、旅に必須の持ち物
一番大事なものは、往来手形と関所手形です。往来手形は、旅行中の身分証明書のようなもの。いわばパスポートですね。これを名主と菩提寺の住職に書いてもらいます。もう一つの関所手形は関所の通行許可書ですが、これは女性のみ必要とされました。
一日じゅう歩くとなれば、提灯や雨具も必要です。火打石道具、ろうそく、弁当箱、衣類や風呂敷、はな紙や薬なども要りますね。長旅では、大金も必要になります。胴巻きに入れて身体にまきつけたり、財布に紐を通して首から下げて懐にしまうなど、まるで海外旅行に行ったときのパスポートのようです。
現代の旅行ではあまり持ち歩かないけれど、当時持っていると便利なアイテムといえば綱三筋。これは長さ2間半(約45メートル)のヒモで、荷物をくくったり物を干すときに使いました。ほかにも、いろんな用途で使えそうですね。
参詣は、江戸の町人たちにとって一大行事だったのです。大変ではあるけれど、その分、楽しみも大きかったのでしょう。
参考文献:大江戸探検隊(2003)『大江戸暮らし』
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