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【武士道】あなたはどう生きるのか…江戸時代の武士道教本『葉隠』が説く、志に生きる大切さ

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『葉隠』基本情報ほか

作者:佐賀藩士・山本常朝(じょうちょう/つねとも)の口述を同・田代陣基(つらもと)が記録。

成立:享保元年(1716年)9月10日、全11巻の編纂を完了。その3年後に山本常朝は世を去った。

『葉隠』関連人物

山本常朝:
万治2年(1659年)6月11日生~享保4年(1719年)10月10日没
佐賀藩第2代藩主・鍋島光茂に仕え、主君の菩提を弔うために出家した。

田代陣基:
延宝6年(1678年)生~延享5年(1748年)4月5日没

第3代・鍋島綱茂と第4代・鍋島吉茂に右筆として仕えるも、御役御免に。『葉隠』完成後、第5代・鍋島宗茂に再登用されて天寿をまっとうした。

注釈

吹毛剣(すいもうけん)とは、髪の毛を吹きつけただけで切れてしまうほど切れ味の鋭い剣。

特定の剣を指す名前ではなく、禅宗の言葉で、煩悩や執着を断ち切る象徴(知恵の剣)として用いられる。※『碧巌録』より。また中国古典『水滸伝』にも登場する。

終わりに

……いかがでしょうか。

補足の意味でいくらか独自解釈を混じえましたが、『葉隠』本篇の言いたいことは伝わったかと思います。

せっかく死ぬまで生きているのだから、やりたいことを全力でやればいいのです。

既に先駆者がいくらいようが関係ありません。あなたにしか創り出せない価値と魅力が、誰かの救いになることでしょう。

万が一現代にニーズがなかったとしても、いつか誰かが見出しますし、いつかの誰かが浮かばれるかも知れません。

あなたが立てた志は、とても尊いものです。一人ひとりの小さな志が集まって、時代や世の中を変えていく大きな流れとなっていくことでしょう。

「自分なんかが」と諦めることなく、人生の意味をつかみとるキッカケとなったら幸いです。

※参考文献:

  • 古川哲史ら校訂『葉隠 下』岩波文庫、2011年6月
 

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