前代未聞の征夷大将軍 襲撃・暗殺事件!「永禄の変」はなぜ起こったか【後編】
三好三人衆の台頭
【前編】では、室町幕府の13代将軍である足利義輝が、将軍として奮闘していったさまを説明しました。
前代未聞の征夷大将軍襲撃・暗殺事件!「永禄の変」はなぜ起こったか【前編】
畿内支配が果たされるも…16世紀の日本が「乱世」すなわち戦国時代に突入していった原因として、室町幕府の将軍位の争奪戦の因縁が関係者の間で親から子、子から孫へと引き継がれて、争いが泥沼化していったこ…
将軍職の権威を取り戻しつつあった義輝ですが、にわかに状況が変わったのは1564年のことです。畿内征服を果たしたのち、義輝と和睦して御相伴衆に加えられるなどし、幕府内でも厚遇されていた三好長慶が病没したのです。
その後を継いだのが、長慶の養子だった三好義継です。
しかし彼はまだ若年だったため、後見人の立場に就いたのがかの松永久秀で、さらに三好三人衆と呼ばれることになる三好長逸・三好宗渭・岩成友通も影響力を強めていくことになりました。
彼らは、足利義輝が将軍として復権することを嫌っており、傀儡体制を維持するために足利義栄を立てようと試みました。義栄は義輝のいとこにあたり、彼を操り人形とすることで権力を掌握しようとしたのです。
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