1月9日(日)放送開始!2022年大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第1回あらすじを予習:3ページ目
三、頼朝を連れて包囲を脱出
その翌朝、義時は頼朝からの書状を八重に届けるため、伊東館を訪ねると祐親が義時を呼び止め、頼朝を引き渡すよう恫喝。
祐親「今すぐ頼朝を引き渡せ。さもなくば、力づくで取り戻すまでじゃ。帰って時政にそう伝えよ!(156ページ)」
帰り道、河原を通りがかると伊東館で雑色(ぞうしき。下人)の善児(ぜんじ)が、童の着物を手に佇んでいました。あれは頼朝と八重の子供である千鶴丸(せんつるまる)が着ていたものです。
北条館へ戻ると、宗時たちが合戦準備にかかっており、義時は頼朝に「千鶴丸が殺された(淵へ沈められた)」ことを伝え、それを聞いた頼朝は読経を始めます。
義時「そもそも佐殿は本当に兵を挙げるおつもりなのですか。平家の世をひっくり返そうと思ってらっしゃるのですか」
頼朝「……私は、これまで何度も死を目の前にしてきた。しかしその度になぜか生き延びた。天は必ず私を生かしてくれる。何ゆえかそれは分からぬ。恐らくはまだ、この世になすべきことがあるのだろう。私に言えるのはそれだけだ。立つか立たぬか、わしにも分からぬわ(156ページ)」
やがて祐親の軍勢が北条館へ押しかけ、時政や宗政らと押し問答を始めました。たちまち館は包囲されてしまい、何とか頼朝を脱出させるべく女装させ、義時が騎馬で連れ出し、強行突破。
背後から追手が迫り、次々と矢を射かける中、二人は無事に逃げおおせるのでしょうか……。
清盛と後白河法皇の対立、そして奥州の源義経……次回へ
そして舞台は変わって、京都での政争(平清盛と後白河法皇との対立)や、奥州平泉で藤原氏の庇護を受けている源義経(よしつね)に言及しながら物語を第2回へつなぐようです。
密かな恋のライバル?ということもあってか、最初は警戒していた義時が、頼朝を終生の主と思い定めるに至る経過(変化)を、小栗旬さんがどのように演じるか。また彼らを取り巻く個性豊かなキャラクターたちの演技も見どころですね。
何せ三谷幸喜さんの脚本ですから、ある程度の史実は踏まえつつ、既成概念を打破するようなキャラクターを描く工夫をしてくるはず。史実は史実として、どのあたりに三谷アレンジが加わるのか、その違いを楽しみにしています。
※参考文献:
- 『NHK大河ドラマ・ガイド 鎌倉殿の13人 前編 THE 13 LORDS OF THE SHOGUN』NHK出版、2022年1月