花山天皇の出家は近いか!? 大河ドラマ「光る君へ」2月25日放送の重要トピックを振り返り:3ページ目
今さらだけど、散楽について
座頭の輔保(松本実)はじめ、直秀(毎熊克哉)・久々利(上田実規朗)・磯丸(谷川功)・百成(吉田壮辰)・白太(佐久本歩夢)・黒太(原池優)……昼は散楽の興行に勤しみながら、夜は義賊として暗躍していましたね。
ところで第1回放送にだけ登場した散楽一座はどうしちゃったんでしょうか。個人的に、ちょっと気になっていまして……。
【第1回放送の散楽一座】
座頭・佐藤伸之/コウメイ・金澤慎治/兼太・長谷場俊紀/兼次・松岡歩武/兼三・千葉雅大
※公式サイトより。覚えてますか?彼らのこと。
※座頭は「座頭」って役名なんですね。覆面のコウメイは誰が演じてもあまり変わらなかったような……演者さんとしては旨味が少なそうです。
話を元に戻しまして、散楽とは体系化されていない芸能全般を包括したもの。曲芸や奇術、踊りに芝居など何でもそう呼ばれました。
元はペルシャや中央アジアから奈良時代ごろに伝来。平安時代には庶民の娯楽として親しまれるポップカルチャーとして親しまれています。
伝来当初は朝廷でも散楽が演じられ、散楽戸と呼ばれる専門部署まで設けられました。しかし桓武天皇の御代に入ると低俗な芸能として廃止されてしまいます。
これによって職を失った、あるいは腕を魅せる機会を失った散楽戸の者たちが、庶民に散楽を伝承。これが散楽ブームに火をつけたのでしょう。
時代が下るにつれて散楽は日本古来の芸能と融合。田楽や猿楽、能や狂言そして歌舞伎に浄瑠璃など、様々に発展しながら現代に受け継がれています。