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葛飾北斎の妖怪からモフモフ化け猫まで!思わずゾクっとする、浮世絵で見る妖怪たち

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もふもふ!思わず触りたくなる化け猫・狐

《東海道五十三次之内 白須賀 猫塚》歌川国貞

もふもふ!

この絵の凄いところは、繊細に彫られたもふもふふわふわの毛です。

下絵の段階では髪など細かい線は書かれていないので、細部の彫りは彫師次第になります。

中でも1番難しいのは髪の毛の表現=毛割り(けわり)で、1mmの内に何本もの細い毛の線を彫る、0.1mm単位の作業になります。

そのため彫師の中でも最も熟練した者が毛割りを担当しましたが、この絵は細くて長い毛が大量に彫られているので、ただでさえ難しい毛割の中でも特に高い技術が求められました。

その甲斐あって、発売当初から世間の評判も上々でした。

担当した彫師は「彫巳の」こと小泉巳之吉で、絵の右側に名前も入っています。

浮世絵に彫師の名前が入るのは珍しいので、本当に凄いことです。

《金魚づくし 百ものがたり》歌川国芳

「百物語」は江戸時代に流行った、100本の蝋燭に火をつけ、怪談を1つ話すごとに1本ずつ消していき、100個目を消し終えるとお化けが出てくるという遊びです。

ここではお化けの代わりに猫が出てきて大混乱。金魚にとって猫は、お化けより怖いことは間違いないですね。

慌てる表情やポーズがかわいい作品です。

《名所江戸百景 王子装束ゑの木 大晦日の狐火》歌川広重

歌川広重の名作「名所江戸百景」の中の1枚です。

東京の王子稲荷神社には、毎年大晦日の晩に狐が集まると言われています。

冬の空に瞬く星や、星の光にぼんやりと照らされる木の様子が幻想的で美しい情景です。

《江戸名所道戯尽 十六 王子狐火》歌川広景

歌川広重の弟子、歌川広景の代表作「江戸名所道戯(どうげづくし)」の中の1枚です。

こちらも王子稲荷神社にちなんで、狐の行列を描いています。

かぼちゃやとうもろこしを担いで可愛らしい行列ですが、よく見ると人間が1人、籠で運ばれています。どうやら化かされてしまっているようですね。

 

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