戊辰戦争で一族総自刃…。二人で詠み継いだ西郷姉妹の壮絶な辞世の句
西郷どんじゃない方、幕府側の西郷さん
前回の岡田以蔵の辞世の句に引き続き、幕末の辞世の句をご紹介します。今回は会津藩の西郷姉妹です。
幕末の「西郷さん」といえば真っ先に薩摩藩の西郷隆盛が浮かぶと思いますが、実は幕府側にも「西郷さん」が存在しました。それが会津藩家老・西郷頼母(さいごうたのも)です。
幕末の会津藩といえば、戊辰戦争の劣勢を受けて諸藩が続々と新政府側に恭順する中、最後まで幕府の味方であり続けた藩です。幕末の混乱の中、会津戦争では新政府軍に大敗を喫し、城は崩れ、城下の大半が焼野原となりました。
開戦前夜に下された西郷頼母一家の決断とは
会津戦争開戦前夜、会津藩の家老だった西郷頼母一家は、敵が目前まで攻めこんできている事を知り、ある重大な決心をします。
その決心とは、「一族総自決」。
西郷一族は、万一敗れた場合にも家老職である頼母の名誉を守るために籠城は選ばず、新政府軍が会津の地を踏む前に自刃したのです。
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