紅葉を食べて愛でる!?もみじの天ぷら
もみじのお菓子といえば、まず思いつくのは「もみじまんじゅう」ではないでしょうか。広島土産として定番中の定番ですね。
しかし「もみじまんじゅう」にもみじは入っていないですよね。
実は大阪にはもみじをそのまま使ったお菓子があるんです。
大阪箕面のもみじの天ぷら
このもみじの天ぷらの材料はいたってシンプル。
もみじの葉・小麦粉・砂糖・ゴマ、これだけ。
1年以上塩漬けにしたもみじの葉に衣をつけてあげたお菓子。
天ぷらとはいっても、かりんとうのような味わいの素朴なお菓子です。
大阪の箕面は昔から紅葉で有名な場所。
1300年ほど前、箕面山は古くは修験道の修行場になっていた場所で、そこで修行をしていた行者がもみじの美しさを称えて天ぷらにして旅人に振舞っていたのが、もみじの天ぷらの始まりとされています。
もみじの美しさがその始まりというもみじの天ぷらは、美しい季節の彩りを愛でるためのお菓子なのです。
天ぷらになれなかったもみじは染物になっています
もみじの天ぷらで有名な久國紅仙堂では、一行寺という品種のもみじを育てています。
そのもみじを丁寧に塩漬けにして天ぷらにしているのです。
しかし天ぷらにするためには見た目にも非常にこだわらなければならず、全てのもみじを天ぷらにすることはできません。
そこで、天ぷらになれなかったもみじを染物に利用して、一行寺染という染物を作っているのです。
もみじから抽出された染料で染めた生地は、なんとも優しいベージュの色合い。自然の柔らかさのある色合いです。
この染物で作られているのは、バッグや服・帽子・ぬいぐるみ・アクセサリーなど、様々です。
今年の紅葉狩りは見て・食べて・身につけて楽しむのはいかがでしょうか?