江戸時代、幕末志士たちの飛び越えた「脱藩」というハードルが思ったより低かった理由:2ページ目
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しかし、脱藩者への対応(処罰)は藩によって温度差があり、土佐藩のように厳しいところもあれば(※坂本龍馬はほとぼりが冷めるまで、しばらく潜伏を余儀なくされた)、長州藩のようにゆるいところでは高杉晋作のように、5回も6回も脱藩を繰り返す者がいたようです。
江戸時代の幕藩体制が制度疲労を起こし、破綻しつつあったまさに幕末。既存の枠に収まり切れない者たちが、新たな時代を切り拓くべく全力で飛び越えたハードルは、意外と低かったのかも知れませんね。
※参考文献:
日本史の謎検証委員会 編『最新研究でここまでわかった 幕末 通説のウソ』彩図社、2019年2月
尾形勇 編『歴史学事典 10 身分と共同体』弘文堂、2003年2月
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