時に斬新、時に無謀。ロック黎明期の「和」導入音源まとめ 和楽器篇
温故知新の精神で聴く、昭和中頃におけるロックと「和」の融合音源。
いよいよ、和楽器導入篇です。前回より、はるかに濃い口ばかりのサウンドが揃います。
今は聴くのが辛いかも知れません。でも、聴けば必ず何か役に立ちます、多分。
加山雄三のバンドメンバーであり、喜多嶋舞の父であり、岩倉具視の子孫でもある、喜多嶋修。
抑制された真のファンキーサウンドに、能の鼓や謡が融合した、異色作にして大傑作です。
和にしてロックなギターリフ、ルーズなグリスが光る指使い、そしてワウ、格好良過ぎ。
喜多嶋修 – TOWER RECORDS ONLINE [youtube height=”443″ width=”590″]http://www.youtube.com/watch?v=eztD5xpPTFw[/youtube]
ミッキー・カーチスが結成したロックバンド、サムライ。
アルバム『侍』から『BOY WITH A GUN』。琴などが導入されてます。
ジャケが思いっきり、和。でも海外の活動が多かったためか、歌詞は思いっきり、英語。
ミッキーカーチス&サムライ – Wikipedia
とにかく時代を超えおどろおどろしい、芸能山城組の『恐山』。冒頭、絶叫注意。
後年『AKIRA』の音楽やってて、その音源が何故か『月曜から夜更かし』に使われてたりします。
芸能山城組 – Wikipedia [youtube height=”443″ width=”590″]http://www.youtube.com/watch?v=h1YCF8J0lIM[/youtube] 続いて、恐山をもう一発。
現代尺八の名手にして、多彩なジャンルのミュージシャンと競演している、村岡実。
アルバム『恐山』より『Blues de Memphis』。導入というか、ソロ尺八でブルース吹いてます。
村岡実(尺八) – Facebook [youtube height=”443″ width=”590″]http://www.youtube.com/watch?v=TaQiazBarMc[/youtube] 尺八の次は、琵琶です。
「ロック・ジョイント」と称して、やはり異ジャンル競演を果たしているジャズピアニスト・鈴木宏昌。
アルバム『ロック・ジョイント琵琶』より、『カムヤマトイワレヒコ』。
鈴木宏昌 – Wikipedia [youtube height=”443″ width=”590″]http://www.youtube.com/watch?v=ANNnXyJdwRg[/youtube] こちらは、もう和楽器導入という枠を超え、仏教をまるごと導入。
その名も『ブッダ・ミート・ロック』。タイトルまんまの音を、やらかしてます。
「ピープル」だか「セレモニー」だか、とにかく素性不明の人たちによる、企画盤。 [youtube height=”443″ width=”590″]http://www.youtube.com/watch?v=pGR_fKL-T_U[/youtube] 現在の視点からすると、
「やってみました」の無法地帯にも見える、「試み」の数々。
しかしその流れはやがて落ち着きを見せ始め、豊かな実りをも生み出すことになります。
その決定打とも言える、矢野顕子。『達者でナ』。
矢野顕子 – Wikipedia
「和」に歴史あり。歴史あるもののリクリエイトにも、歴史あり。
ストレンジなサウンドも、じっくりと聴けば、もの作る際のヒントになるかも知れません。
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