元々は季節の分かれ目ごとにあった「節分」なぜ2月3日を表す言葉になったのか?
豆をまいて、鬼を退治する節分の日は、いまでは2月の大きなイベントとして行われています。もともと「節分」とは、名前の通り季節を分けるときのことです。なので、立春、立夏、立秋、立冬と、四季に合わせて年4回、それぞれの前日が節分でした。
それがいつの間にか、立春の前日だけを節分と呼ぶようになっていったのです。かつて、旧暦では立春の頃が新年でした。立春の前日は、節分でありながら大晦日でもあったのです。春夏秋冬のなかでも新しい年を迎えるこの日は、節分のなかでも特に重要視され、ひとつの節分となって今日に至っているわけです。
節分では、1年間の厄を落とすことが最重要事項。そして新しい年は病気や心配事や不幸もなく、楽しく暮らしたい。だから、悪いもの・ことの集まりである「鬼」をやっつけるというわけなのです。
「鬼」とは、人間の世界に降りかかる災いの象徴。これらを追い払って1年の幸せを祈る行事、それが節分なのです。また、季節の変わり目というのは、体調を崩しやすい時期でもあります。天気や気候が不安定で風邪を引く人も多くなります。
そこで、節分という行事でもって人々に注意を促すという意味もあったようです。