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方言は悪いことば?かつて鎌倉で行われた言葉狩り「ネ・サ・ヨ運動」の黒歴史を紹介

方言は悪いことば?かつて鎌倉で行われた言葉狩り「ネ・サ・ヨ運動」の黒歴史を紹介

鎌倉のことばは「悪いことば」?

昭和三十三1958年の春、腰越小学校では全児童を対象とした話し言葉の調査を実施。土着の言葉を「悪いことば」、いわゆる標準語を「よいことば・正しいことば」として授業や学校生活の中で徹底的に指導しました。

更には「子供の言葉は両親や大人たちの影響を強く受ける」からと各家庭にテープレコーダーを持ち込んで「正しいことば」を繰り返し聞かせ、また家族の会話を録音させて、その中の「悪いことば」について学校から「改善指導」が行われたとも言われます。

しかし、全児童とは言っても鎌倉に土着している「悪いことば」の子と、外部から移住して来た「よいことば」の子は最初から判っている訳で、恐らく土着民の子の中から「反抗的な子」や、あるいはなかなか方言の抜けない「努力が必要な子」が徹底的にマークされていたであろうことは想像に難くありません。

先生や学校当局から快く思われていない子が「いじめ」のターゲットにされるリスクも高く、現代だったら人権侵害で訴えられてもおかしくないようなことが、平然と行われた「時代」を感じます。

4ページ目 燃えろよ燃えろ……「ネ・サ・ヨ祭り」が全国に紹介

 

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