
監禁そして脅迫…鳥山検校のモラハラぶりに驚愕!大河『べらぼう』3月30日放送の解説&レビュー:6ページ目
逐電・出家した森忠右衛門とは?
劇中では頭を丸め、裃姿で登場した森忠衛右門。永年真面目に慎ましく生きてきたにも関わらず、逐電・出家にまで追い込まれる姿が視聴者の胸を打ちました。
この森忠右衛門は実在の人物で、座頭金だけでなく多重債務に苦しんだ挙句に自害を図るも、息子の森震太郎に止められます。
家族そろって逐電した後、菩提寺で出家。医師となって出直しを図りました。
しかし幕医の須磨良川(すま りょうせん)が窃盗騒ぎを起こしたことから、一味と疑われぬよう自ら出頭。その場において検校たちの悪業が暴かれたのです。
かくして多くの人々が救われたものの、森忠右衛門は投獄された後、間もなく世を去ってしまいました。
「永年真面目に勤めても、学問があっても役に立たない」人々はそう噂し、彼の哀れな最期を悼んだのか笑ったのか……。
森震太郎は逐電の罪により追放され、彼らを匿った菩提寺の関係者もそれぞれに罰せられています。
物価はどんどん上がるのに給料は20年間据え置き。相対的に生活はどんどん苦しくなり、最後は悪徳金融に手を出して破綻……何だか他人事には思えませんでしたね。
第14回放送「蔦重瀬川夫婦道中」
蔦重(横浜流星)は大文字屋(伊藤淳史)から空き店舗が出ると聞き、独立し店を持てないかと考える。そして、いね(水野美紀)からエレキテルが効果のない代物だときき…
※NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。
今回も実に盛りだくさんでしたね。次週はどうやら、蔦重と瀬以が短い夫婦道中を楽しむようです。
この中途半端な幸せが、後でどれほどの苦しみをもたらすか……考えただけでもう、今から気が重くてなりませんね。
いよいよ書肆として独立を目指す蔦重。一方でエレキテル・ツイテールはツキが落ちてしまうのでしょうか?次回も心して見届けたいと思います!