邪道と呼ばれた日もあった。日本に「クレープ文化」が根付くまでの歴史を辿る:3ページ目
「邪道」か「創作系」か
このように見ていくと、日本のクレープ文化というのは竹下通りで誕生したと言えるでしょう。そしてその大きな流れを作ったのはマリオンクレープとブルーベリーハウス(カフェ・クレープ)だったことが分かります。
ちなみにブルーベリーハウスが日本で最初に作った「アイス盛りクレープ」は、今では何ということのないトッピングですが、最初は温かいものと冷たいものを組み合わせるということで邪道な食べ物だと言われたとか。
そこでバリエーションを増やし、フルーツや生クリームを加えるメニューも増やし、アイスはあくまでもメニューの一種に過ぎないものとして位置づけられました。
現在では、日本式クレープは目移りしてしまうほどの色んな種類のトッピングがあり、海外からはジャパニーズクレープと呼ばれることもあるようです。
一方、クレープの本場であるフランスでは、クレープと言えばわりとシンプルなトッピングで、砂糖やバター、チョコレートソースなどが味付けの中心です。
これは例えば、私たち日本人にとって馴染み深いお寿司が、海外で創作寿司として多彩な発展を遂げているのと似ています。本場フランスの人から見れば、日本のはまさに創作クレープとでも呼ぶべきものなのかも知れません。
参考資料
シブヤ経済新聞
ニッポン放送 NEWS ONLINE