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昔は神社を11段階にランキングしていた!国家神道の名残・社格制度を紹介

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神社は全部で11ランク!社格制度を紹介

さて、神社にランク付けをする制度は古く律令時代からありましたが、明治時代に入ってそれがよりシステム化された、いわゆる国家神道における神社のランク(社格と言います)は、高い順に以下の通りです。

【国家神道における神社のランク一覧】
1.官幣大社(かんぺいたいしゃ)
2.国幣大社(こくへいたいしゃ)
3.官幣中社(かんぺいちゅうしゃ)
4.国幣中社(こくへいちゅうしゃ)
5.官幣小社(かんぺいしょうしゃ)
6.国幣小社(こくへいしょうしゃ)
7.別格官幣社(べっかくかんぺいしゃ)
8.府県社(ふしゃ・けんしゃ)
9.郷社(ごうしゃ)
10.村社(そんしゃ)
11.無格社(むかくしゃ)

官幣社(かんぺいしゃ)とは政府(官)が奉幣(ほうへい。幣を奉げる)=お祀りする神社を、国幣社(こくへいしゃ)とは旧律令国単位でお祀りする神社を意味し、大・中・小ランクが先で、同ランクなら官幣社>国幣社となります。

ちなみに7.別格官幣社とは、国家のために貢献した武将や志士、軍人たちを祀る神社であり、南北朝時代の名将・楠正成(くすのき まさしげ)を祀る湊川神社(みなとがわじんじゃ)や、幕末以来、200万柱以上の英霊を祀る靖国神社(やすくにじんじゃ)などが有名です。

8.府社・県社は明治時代以降の行政単位でお祀りする神社、9.郷社は現代で言う郡または市単位、10.村社は現代の町村あるいは字(あざ)単位、そして11.無格社はランク外となります。

こうしたランクが設けられていたのは、神社の格によって政府や地方自治体からの支援があったためで、いかに戦前の日本が神道を保護していたかが分かります。

敗戦後、アメリカによって国家神道が廃止され、憲法でも政教分離が謳われている現代ですが、国家の保護がなくなっても、神道の文化は日本人の生活や精神に根づき、これからも伝えられていくことでしょう。

ともあれ今度神社に行ってみたら、そこがどのランクに該当するのか、調べてみるのも楽しいですよ。

※参考文献:
安津素彦ら編『神道辞典』神社新報社、2000年1月
薗田稔ら『神道史大辞典』吉川弘文館、2004年6月

 

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