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のぞいて見たい?吉原遊女の舞台裏を描いた最高級の錦絵本『青楼美人合姿鏡』とは【大河べらぼう】
吉原細見『嗚呼御江戸』や画集『一目千本』など、様々なアイディアで吉原遊廓の盛り上げに創意工夫を凝らした蔦屋重三郎。
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『一目千本』で大ヒットを飛ばした蔦屋重三郎(横浜流星)。次は錦絵を出版しようと知恵を絞りますが、なかなかスポンサーが見つかりません。そこへ現れた西村屋与八(西村まさ彦)の協力によって話は順調に…
美人画『雛形若菜初模様』では西村屋与八らに騙された(※)ものの、それで挫けるような蔦重ではありません。
(※)大河ドラマでは最初から蔦重が排除されていましたが、実際には短期間ながら「耕書堂」の名を連ねていた時期がありました。
時は安永5年(1776年)、蔦屋重三郎は吉原遊廓に客を呼び込むために更なる新作を世に送り出します。
その名も『青楼美人合姿鏡(せいろうびじんあわせすがたかがみ)』果たしてどんな本なのでしょうか。
のぞいて見たい?吉原遊女の舞台裏
『青楼美人合姿鏡』が描いたのは、吉原遊女たちの日常光景。
花魁を気まぐれに指名できるような上客でも、吉原の舞台裏まではそうそう拝めるものじゃありません。
皆さんも、のぞいてみたくないでしょうか?華やかな遊女たちが、舞台裏でどんな生活を送っているのか。
もちろん都合の悪い部分は見せません。例えば梅毒に苦しみ、のたうち回ってくたばるような地獄絵図とか、脱走を図った遊女に対する折檻とか……。
そういう「上級者(マニア)向け」ではなく、皆さんが見たいのは、華やかな遊女たちが織り成す、キャッキャウフフ♪な「女の園」でしょう?
分かっています、そんな皆様の願いを、我らが蔦屋重三郎は叶えてくれました。
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