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「鎌倉殿の13人」小四郎、武衛、ブエイ… 上総介広常ロス続出中の第15回「足固めの儀式」振り返り

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頼朝に似てきているぜ…変貌しつつある義時

一方、広常を粛清するべく策謀に嵌めた大江広元(演:栗原英雄)。

頼朝の意を受けて献策したかと思ったら、頼朝の「そう言えば、わしであったわ」と笑うシーン。

何だか「お主も悪よのう」「いえいえ、お代官様ほどでは……」というお約束を彷彿とさせました。

察するところ、頼朝と広元は坂東武士を束ねる上で「温情よりも恐怖で脅すのが効果的。それには最も強い広常を誅し、その遺領を分け与えるという実利で釣るのが最善」という結論に達したのでしょう。

そんな二人に反感を覚えつつ、義時は広常を助けに(例えば出奔を促しに)行かず、三浦義村(演:山本耕史)の元へ。

つまり(広常への肩入れを)止めて欲しかった、頼朝の決意を知った瞬間に見捨てるつもりでいた(そうしなければ、自分が殺されることを知っていた)のでしょう。

「気づいてねぇようだが、お前は少しずつ頼朝に似てきているぜ。これは誉め言葉だ」

頼朝に似てきている。そう言われて愕然としていた義時でしたが、思い当たる節がないでもないようです。

亡き兄・北条宗時(演:片岡愛之助)と交わした「北条が武士のてっぺんをとるまで、我慢しよう」という約束を果たすためには、今ここで広常をかばって死ぬ訳にはいきません。

源氏を担ぎ上げ、自分たちがてっぺんをとる目的のためであれば、誰であろうと切り捨てていく。

広常の死が、義時にとって人生のターニングポイントとなったのは間違いないでしょう。

また事件の直後に生まれた金剛。後の北条泰時(演:坂口健太郎)ですが、その泣き声が「ブエイ、ブエイ」と聞こえたような……もしかしたら、広常の生まれ変わりなのかもしれませんね。

3ページ目 御家人たちの心をつかんでいく政子の態度

 

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