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大河ドラマ「どうする家康」史実をもとにライター角田晶生が振り返る 「どうする家康」殿は、きっと大丈夫。信玄は既に……?第18回放送「真・三方ヶ原合戦」振り返り

「どうする家康」殿は、きっと大丈夫。信玄は既に……?第18回放送「真・三方ヶ原合戦」振り返り

徳川家康(演:松本潤)、まさかの討死!?……金陀美具足と兜首が武田信玄(演:阿部寛)の元へ運ばれ、一瞥するなり苦笑い。

(これは影武者だ)

首の主は夏目広次(演:甲本雅裕)。家康の幼少期から仕え続けた忠臣でした。

「殿は、きっと大丈夫」

不始末を恥じて広次と名前を変えたせいで、家康に名前を覚えてもらえなかった伏線が18話ごしに回収されます。

「やめろ吉信!」

家康の身代わりに金陀美具足をまとい、敵中へ斬りこんで壮絶な最期を遂げました。

命からがら浜松城へ逃げ込んだ家康たち。このまま攻め込まれるかと思いきや、信玄はなぜか引き返します。

「いったい信玄に何があったんじゃ……」

信玄は既に亡くなっており、その死を伏せるため影武者を立てていたようです(予告編で信玄が話をしているのは、お得意の回想シーンでしょう)。

NHK大河ドラマ「どうする家康」、第18回放送「真・三方ヶ原合戦」今回も振り返っていきましょう。

酔いどれサムライ・本多忠真の最期

……元亀三年十二月二十二日三方原の役に、吾軍利あらずしてすでに御馬をかへしたまふに及びて忠真後殿となり、反り撃ことしばしばにして従者等おほくうち死し、忠真もみづから鎗を執て敵兵六七人を殺すといへどもいよいよ逼り来るにより、鎗を捨刀をもつてまた三人を斬てすて、終に敵中に入て戦死す。法名慶花。三河国大樹寺に葬る。

※『寛政重脩諸家譜』巻第六百八十一 藤原氏(兼通流)本多

劇中では、甥の本多忠勝(演:山田祐貴。平八郎)らを逃がした後で武田の軍勢を相手に討死した本多忠真(演:浪岡一喜)。

「ここから先は一歩も通さぬ!」

伝承では自身の両脇に旗指物を立てたと言います。このエピソードについて、「本多肥後守忠真の碑」を管理している犀ヶ崖資料館に問い合わせたところ「出典はよくわからない」とのご回答でした。

また「『岡崎市史』別巻に似たようなエピソードがあるものの、これは永禄4年(1561年)8月24日の出来事(詳細は調査中)。もしかしたら混同されたのかも知れない」とのこと。

忠真の最期について、調べた限り最も詳しく記されている『寛政重脩諸家譜』によれば、槍で武田兵6、7人を殺してから刀で3人を斬り捨てて力尽きたそうです。

続く夏目の最期に対して前座的な扱いになってしまいましたが、討死を遂げる瞬間もしっかり描いて欲しかったと思います。

2ページ目 夏目吉信から広次へ改名した理由

 

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