「フジモリ」ではなく「フジノモリ」。京都・藤森神社は、アジサイも名物です。
何も知らない人が「藤森神社」という名前を聞くと、一体どんな神社を思い浮かべるのでしょうか。
近頃まで旬だった「あの人」のようなノリを持つ神職が大暴れするような神社を、イメージしたりするのでしょうか。
神事のたびに「どぅもで~~す」と軽薄に登場し、巫女さんには片っ端から「君きゃわうぃ~ね」と声をかけ、運気上昇を願う善男善女には「あげぽよ」などと意味不明の祝詞をあげる、みたいな。
そんな神社、あればあったで楽しそうですが、もちろん現実には存在しません。それに、京都にある藤森神社は「フジモリジンジャ」ではなく「フジノモリジンジャ」といいます。
京都駅から南へ数キロ、名神高速深草バスストップの付近に立つ藤森神社は、武運の神として有名な神社です。端午の節句に鎧兜を飾る習慣がありますが、その発端はこの神社が5月5日に行う藤森祭だとも言われてます。チャラさなど、微塵もありません。
加えてその藤森祭では、勇ましい駆馬神事が行われることでも有名です。さらには武運+馬という流れで、競馬ファンおよびJRAの関係者および旗手なども熱烈に崇敬。境内には大きな馬の銅像が立ち、必勝を祈願する絵馬がそこら中に奉納されてます。
そんな藤森神社ですが、チャラさとも勇ましさとも違う、もうひとつの見所があります。それは、アジサイ。20年ほど前に植えたというアジサイが見事に育ち、現在では3500株が咲き誇るようになりました。6月になると境内2ヵ所に紫陽花苑が設けられ、300円ほどお金は要るものの、美しい花が梅雨の鬱陶しさを一時忘れさせてくれます。
6月の京都というと、雨だわ、蒸し暑いわ、修学旅行生が多過ぎるわなどで、若干敬遠されがち。ですが、6月でないと楽しめない景色があるのも、確かです。藤森神社のアジサイも、そんな6月の魅力の一つ。紫陽花苑が開苑してる間の土日には、蹴鞠の奉納など、各種神事なども行われてますよ。
紫陽花まつり 藤森神社