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藤原彰子はなぜ「しょうし」って読むん?やんごとなき女性たちの秘すべき「忌み名」とは?

藤原彰子はなぜ「しょうし」って読むん?やんごとなき女性たちの秘すべき「忌み名」とは?

まるでクイズみたいな女官の名前

三重県明和町「斎宮(いつきのみや)歴史博物館」に所蔵されている、江戸時代(文政十一1828年ごろ)の宮廷人名簿。

そこには女官(にょかん)たちの名前もルビつきで載っていますが、その読み方が何ともユニークです。

問題:この女性たちの名前、何と読むでしょうか?
「誠子・兄子・栄子・都子・正子・養子……」

※せいこ、けいこ、みやこ、まさこ、じゅんこ、ようこ、ではありません。

さて、読めたでしょうか……正解はこちら。

「みちこ・さきこ・ひさこ・くにこ・なおこ・なみこ・くみこ」

一体「どこをどう読んだらそうなるんだ」と言いたくなるような読みばかり。

恐らく、誠の心は「人の道(みち)」だから「みちこ」、兄は弟より「先(さき)」に生まれるから「さきこ」、栄えることは「久(ひさ)しく」あって欲しいから「ひさこ」、都は「国(くに)」の最も大切な場所(存在)だから「くにこ」、物事は「正」しく「直(なお)す」べきだから「なおこ」、養子は縁「組(ぐみ)」するから「くみこ」……等々。

こんなクイズみたいな名前が、実に全体のおよそ2/3にも及ぶのですが、どうしてわざわざ、そんな回りくどい読み方をしたのでしょうか。

3ページ目 やんごとなき女性の秘すべき「忌み名」

 

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