【光る君へ】目が見えない三条天皇、民が見えない道長…史実を基に11月10日放送を振り返り:5ページ目
♪ふたつにひさしき鹿島立、弥栄々々……♪
大宰府へ出立する双寿丸を見送るため、壮行会を開いた賢子たち。福丸(勢登健雄)が唄い踊っていたのは何でしょうか。
♪ふたつにひさしき鹿島立(かしまだち)、弥栄(いやさか)々々……♪
この鹿島立とは、武人が旅立ちに際して武運長久を鹿島神宮に祈願することを言います。
二つとは一対になっている鹿島神宮と香取神宮の二社(諸説あり)。
ちなみに鹿島神宮の御祭神は武甕槌命(タケミカヅチ)、香取神宮は経津主命(フツヌシ)でした。また武甕槌命と経津主命を合わせて鹿島明神とする説もあります。
後は憶測ながら、双寿丸という名前を分解して、双(ふたつに)寿(ひさしき)丸とかけたのかも知れません。
いずれも武運長久と弥栄(ますます永遠に栄えること)を祈願し、双寿丸の無事を願ったことでしょう。
第44回放送「望月の夜」
道長(柄本佑)は公ぎょうらにも働きかけ、三条天皇(木村達成)に譲位を迫るも、代わりに三条の娘を、道長の息子・頼通(渡邊圭祐)の妻にするよう提案される。しかし頼通はすでに妻がいるため、その提案を拒否。道長は悩んだ末、皇太后の彰子(見上愛)に相談したところ…。一方、まひろ(吉高由里子)は父・為時(岸谷五朗)から予期せぬ相談を受ける。さらに源氏物語の執筆を続けていると、ある決意を固めた道長が訪ねてきて…
※NHK大河ドラマ「光る君へ」公式サイトより。
さぁお待たせしました。次週はいよいよ望月の歌、道長でさえ黒歴史と思ってか日記に書かなかったのを、実資に記録されて(そして現代に伝わって)しまった名場面です。
民の幸せどころか自分の幸せすらよく分からない道長ですが、どんな気持ちで「World is main」と詠んだのでしょうね。
そしてまひろを訪ねた道長の決意とは何なのか……次週も楽しみにしています。
トップ画像:大河ドラマ「光る君へ」公式サイトより