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誰かがやらねばならぬなら…武士道バイブル『葉隠』より、奉公人(社会人)の心得を紹介

誰かがやらねばならぬなら…武士道バイブル『葉隠』より、奉公人(社会人)の心得を紹介

……まさにそのまんまですね。仕事には色々あるので、確かに面白かったりつまらなかったりしますが、どれも主君のために必要だからこそ存在することに違いはありません。

(もしも本当に必要ない仕事であれば、そのムダを改善≒その仕事自体を廃止するか、その仕事の有用性を高めるなどする必要があります)

すべては主君・御家のために働くのが忠義である以上、個々の仕事についてカッコいいだの悪いだのと品定めする態度は、事業の本義から逸れるものであることを、どうか覚えていて欲しいと思います。

話は戻って、山本常朝に教訓するよう生野織部に頼んだ中野将監ですが、主君とそりが合わず、やがて切腹を命じられます。

「介錯を、頼めるか」

将監は介錯(かいしゃく。切腹の手助け=ここではトドメの斬首)役に常朝を指名しました。

「……はい!」

立派に介錯を務め上げた常朝の成長ぶりに、将監は満足したでしょうか。

終わりに

私事で恐縮ながら、かつて海上自衛官時代、任期のほとんどがワッチ(Watch、当直)に訓練、甲板掃除に雑務でした。

非常に地味で単調な日々ではありましたが、ではこれを筆者らがやらねば誰がやるのかと言えば、最前線で活躍している精鋭部隊を引っ張り出すことになります。

結局、誰かがやらねばならぬなら、それを進んでやるのが忠義というもの。自分が手柄を立てていいカッコしたい、などという私欲は必要ないのです。

最前線でも後方支援でも、すべては目的を果たすため……その本質を理解することで、いま目の前にある仕事も、より精が出ることでしょう。

※参考文献:
古川哲史ら校訂『葉隠 中』岩波文庫、2011年

 

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