海外からも注目!?”ヨナ抜き音階”のちょっと意外なJ-POP5選
”ヨナ抜き音階”ってご存知ですか?きっと皆さんは”ヨナ抜き音階”で作られた曲を1度は聴いたことがあるはずなのです。だって”ヨナ抜き音階”は、日本固有の音階ですから。
NHK Eテレで放送していた音楽プロデューサー•亀田誠治さんによる音楽番組「亀田音楽専門学校」でも”ヨナ抜き音階”のことが話題になっていました。
実は”ヨナ抜き音階”を使ったJ-POPって意外に多いんですよね。ここでは、そんな中から、ちょっと意外な5曲をセレクトしてみたいと思います。
"ヨナ抜き音階"とは?
4と7が抜けて”ヨナ抜き音階”という
日本では明治時代の頃、「ドレミファソラシド」を「ヒフミヨイムナヒ」と読んでいました。
「ヒフミヨイムナヒ」の4番目の「ヨ」と7番目の「ナ」を抜いた音階「ヒフミイムヒ」のことを”ヨナ抜き音階”といいます。
つまり、西洋音楽の長音階「ドレミファソラシド」にこれを当てはめると、4番目は「ファ」、7番目は「シ」になるので、「ドレミソラ」ということになります。
日本の唱歌や童謡は一部を除いて、ほとんど”ヨナ抜き音階”で作られていて、覚えやすいメロディーで親しまれています。
演歌は”ヨナ抜き音階”が主流
日本人独特の感性や情念を歌い上げる演歌においては、現在でも”ヨナ抜き音階”を用いるのが主流です。
”ヨナ抜き音階”は5音階ということもあり、覚えやすく親しみやすいという特徴を持ちます。
そしてなぜか”ヨナ抜き音階”を耳にすると、懐かしさがこみ上がるのは、西洋長音階の「ドレミファソラシド」が日本に入ってくる前に、もう既に根付いていた音階だからではないでしょうか?
ヨナ抜き音階の意外なJ-POP5選
にんじゃりばんばん/きゃりーぱみゅぱみゅ
2013年3月にリリースされた、きゃりーぱみゅぱみゅの5枚目のシングル「にんじゃりばんばん」。中田ヤスタカさんがプロデュースする楽曲は和テイストなものが多いですが、中でもこの曲は印象的です。
きゃりーに提供した他の曲では「つけまつける」にもヨナ抜き音階が使われています。
「つけまつける」は海外でもかなり話題になり、きゃりーの”カワイイ”キャラクターは勿論のこと、歌詞にあるユニークな繰り返し語とともにヨナ抜きなメロディーも注目されました。
夜の踊り子/サカナクション
2012年8月にリリースされたサカナクションの7枚目のシングル「夜の踊り子」。PVのロケ地は富士山の麓なのがこれまた渋くてオシャレですが、それよりもオシャレなのがAメロだけにヨナ抜き音階が使われているところ。Bメロからガラッと世界観が変わるのに統一感が失われていないのがスゴい!
恋するフォーチュンクッキー/AKB48
え?この曲も?って思う人が多いかも。2013年8月にリリースされたAKB48の32枚目シングル「恋するフォーチュンクッキー」。覚えやすくしたのはダンスだけではなく、メロディーも?ヨナ抜き音階が使われている最新J-POPはこの曲なのかもしれません。
ライディーン/YMO
時代は少しさかのぼり、1980年6月にリリースされたYMOの2枚目シングル「ライディーン」。YMOの中では「テクノポリス」と並ぶほどの代表曲です。ダサかっこいい魅力には、ヨナ抜き音階が秘められているのです。
レーザービーム/Perfume
2011年5月にリリースされたPerfumeの13枚目シングル「レーザービーム」。これも実はヨナ抜き音階で、作詞作曲ともに中田ヤスタカさん。オシャレなテクノポップなのにメロディーはヨナ抜きになっていることから、覚えやすくて親しみやすい。亀田誠治さん曰く、厳密に言うと「ナ」の音はすこーしだけ入っているそうです。