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昔は「トルコ風呂」と呼んでいた。「ソープランド」への名称変更の裏にはあわや国際問題!の危機が?

昔は「トルコ風呂」と呼んでいた。「ソープランド」への名称変更の裏にはあわや国際問題!の危機が?

「トルコが疑われる!」国際問題の危機から「改名」へ!?

こうして「本番ありの風俗」として日本に定着した「トルコ風呂」でしたが、1980年代になってその名称が問題となります。

「トルコ風呂」は「トルコ」と略して呼ばれるようになり、そのため多くの日本人が「トルコ」と聞くと国名としての「トルコ」ではなく「性風俗店の『トルコ』」を思い浮かべるようになってしまったのです。

こんなことになって、トルコの人々が黙っているわけはありません。

東京大学に留学していたトルコ人のヌスレット・サンジャクリは、1984(昭和59)年に当時の厚生大臣・渡部恒三に「トルコ風呂という名称を変更してほしい」と訴えました。

また駐日トルコ大使館は、新宿区にあった「大使館」という「トルコ風呂」が、なんと電話帳に「トルコ大使館」と記載されていたことに猛抗議!

これはもはや、日本とトルコの国際問題に発展しかねない事態です。

そこで「トルコ風呂」という名称は撤廃され、東京都特殊浴場協会が新しい名称を一般公募して選ばれたのが「ソープランド」でした。

「トルコ風呂」が「ソープランド」に改められるに伴い、風俗で働く女性も「トルコ嬢」から「ソープ嬢」という名称に変わり、同時に「コンパニオン」という呼称も使われるようになりました。

しかしこれにより、元々「コンパニオン」と呼ばれていた「イベントコンパニオン」「バンケット(宴会)コンパニオン」などが風俗嬢と混同されるという新たな問題も起こりました。

「イベントコンパニオン」は「アテンダント」「キャンペーンガール」などと呼ばれ、「バンケットコンパニオン」は「バンケットレセプタント」という更に新しい呼称を使い始めるなど、影響は広がっています。

 

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