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「どうする家康」まさか、本当にやっちまった!?第27回放送「安土城の決闘」振り返り
織田信長(演:岡田准一)を殺すと決意した徳川家康(演:松本潤)。安土城へ招かれたのをこれ幸いと、邪魔な明智光秀(演:酒向芳)を追い落としました。
「もし俺の代わりができると思うなら、俺を討て。待っているぞ、白兎」
すべてを見通していた信長は、わずかな手勢を率いて京都・本能寺へ。家康たちは万全の態勢をととのえ、決戦の時を迎えます。
そして天正10年(1582年)6月2日。炎上する本能寺を前に、人々の混乱が描かれていました。果たして、本当に家康がやってしまったのでしょうか?
さて、NHK大河ドラマ「どうする家康」、第27回放送は「安土城の決闘」。今週も気になるトピックを振り返っていきましょう!
鯉は本当に傷んでいた?
五月十五日 家康公ばんばを被成御立安土ニ而御参着御宿大宝坊可然之由 上意ニ而御振舞之事 維任日向守尓被仰付京都堺尓て調珍物生便敷結構尓て十五日より十七日迄三日之御事也……
※太田牛一『信長公記』巻之下 ○巻之十五(天正十年壬午) (二十五)家康公穴山梅雪御上洛之事
安土城へやってきた家康ご一行を出迎える明智光秀。文中「京都堺尓て調珍物生便敷結構(京都や堺にて、珍しき物を調え、おびただしき結構=京都や堺で調達した大量の珍味美食でもてなした)」にてもてなしたと言います。
3日間にわたる豪勢な料理に不手際があったとすれば、当の信長が怒り狂って(その様子を側近の太田牛一が記録して)いるはず。
劇中の「鯉が傷んでいた」というネタは江戸時代の逸話集『川角太閤記』にありました(史料的な信憑性は今一つですが、一定の価値が認められてしばしば引用されます)。
……夏故、用意のなまざかな、殊の外、さかり申し候故、門へ御入りなされ候とひとしく、風につれ、悪しき匂ひ吹き来たり候。其のかほり御聞き付けなされ、以の外御腹立にて、料理の間へ直に御成なされ候。此の様子にては、家康卿御馳走はなる間敷と、御腹立ちなされ候て、堀久太郎所へ御宿仰せ付けられ候……
※『川角太閤記』巻之一
【意訳】夏の暑さによって、せっかく用意した鮮魚が傷んでしまった。その匂いが風に乗ってきたのを嗅ぎつけた信長が、怒り狂って光秀を解任。代わりに堀秀政(ほり ひでまさ。久太郎)を任じた。
劇中では信長が必殺ちゃぶ台返しを繰り出し、光秀を殴る蹴るしていましたが、物語によっては森乱(演:大西利空。森蘭丸成利)が代わりに折檻するバージョンもあります。
(どうせ出番が少ないのだから、彼にやらせてあげればよかったのに……嫌な役ですけど)
饗応役を解かれてしまった光秀は羽柴秀吉(演:ムロツヨシ)の毛利攻めに加勢するよう命じられ、その軍勢を転じて信長を討つことになるのでした。
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