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祇園祭、もう始まってます

祇園祭、もう始まってます

祇園祭、もう始まってます。7月1日からすでに、始まってます。6月にも稚児の発表やら何やらいろいろありますが、通常は7月1日から各山鉾町で開始される吉符入をもって、祇園祭は始まると考えられてます。決して、宵山に始まって山鉾巡行に終わるわけではありません。一応言っとくと、宵々山で始まるわけでもありません。念のため言っとくと、宵々々山で始まるわけでもありません。

吉符入というのは、山鉾を出す町衆が町会所に集まるという、いわばミーティング。「例年通りに」とか言いながら挨拶や各種打ち合わせを行ったり、山や鉾のご神体に祭りの無事を祈願したりするわけです。全ての町が1日にやるわけではありませんが、おおむね5日までには行われます。吉符入が済んだ町は、多くがその夜から祇園囃子の練習を開始。会所の二階が練習の場になることが多いので「二階囃子」などとも呼ばれ、宵山の混雑を避ける地元の人たちは、この時期にゆっくり囃子に聴きに来たりするようです。

始まるのが1日なら、終わるのはもちろん、31日です。八坂神社に祭りの終了を告げる奉告祭は29日に行われますが、何故か関係者の多くは31日の八坂神社摂社・疫神社の夏越祭が済まないと祭りが終わった気にならないそうです。この夏越祭というのは、いわゆる夏越の祓えであり、他の神社より一ヶ月遅れで茅の輪をくぐるというもの。特に華やかでもなく、本当にただ輪っかをくぐってお祓いするだけですが、祇園祭の熱狂の一ヶ月間をしめくくる静かなエンディングとして、認知されてます。

キレイに一ヶ月で収まってる、祇園祭。大昔から「7月の祭」として行われてそうな気もしますが、明治以前の旧暦時代は5月末から6月にかけての祭でした。「7月の祭」になったのは新暦になって以降。そもそも夏というよりは初夏、あるいは梅雨明けのタイミングを意識して行われる祭です。もちろん、この時期の京都盆地が生む暑さは、すでに完全なる盛夏、いやもうそれ以上の激烈さではありますが。

 

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