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「鎌倉殿の13人」ついに始まる!源頼家の暴走…第28回放送「名刀の主」予習

「鎌倉殿の13人」ついに始まる!源頼家の暴走…第28回放送「名刀の主」予習:2ページ目

そこには事情を知らされた政子(演:小池栄子)の怒りが綴られていました。

源頼朝(演:大泉洋)様に続いて三幡(演:東あさ美)まで亡くなった悲しみの中、いたずらに戦を好むとは実に不謹慎、世が乱れる元となります。安達景盛を処罰しようとの事ですが、彼がいったい何の罪を犯したと仰せか。ろくに調べもせず殺してしまえば、必ず後悔の元となりましょう。それでも安達殿を攻め滅ぼすと言うなら、まずはこの母を殺しなさい!(大意)」

ここまで言われてしまっては、さすがの頼家も兵を退かざるを得ません。こうしてひとまず騒ぎの鎮まった翌8月20日、政子は景盛に起請文を書くよう勧めます。

「昨日は何とか留まってくれましたが、私も高齢ですからいつまであなた方を守り切れるか分かりません。ですから今後謀叛せぬことを神仏にお誓いするのがいいでしょう」

一方で、頼家に対しては厳しく叱りつけました。

「昨日あなたが安達殿を討とうとしたこと、迂闊にもほどがあります。近ごろ世の乱れを見るに、あなたが鎌倉殿として務めを果たしているとは到底思えません。それと言うのも政務を放り出して民の苦しみを顧みず、女どもと遊び惚けて諫言に耳を傾けないからです。身の回りには愚かで道理をわきまえぬ諂い者ばかりをはべらせて、一体どういうつもりですか。
かつて頼朝様はいつも御家人たち(特に北条一族)に気をかけ、何かにつけて相談なされました。なのにあなたは彼らを疎んじるばかりか諱(いみな。実名)をもって呼び捨てにするため、少なからず怨みを買っていると言います。地位におごることなく相手を尊重して接すれば、末代まで世は乱れぬことでしょう(大意)」

現代と違い、たとえ目下の者に対しても実名で呼びつけることは縁起が悪いとしてタブー視されていました。頼家がよほど御家人たちを見下していたかが判ります。

果たして、そんな頼家に母の説教が響いたかどうかは……この先のお楽しみです。

3ページ目 鎌倉殿の懐刀・梶原景時を手放した頼家

 

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