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東京都八王子市の地名の由来は「8人の王子様がいたから?」は事実
さて、突然ですが以下のデータが、どこの自治体のものか分かりますか?
住民基本台帳人口 561,622人(令和2・2020年3月末日現在)
※その内、王子様 8人
2行目のジョークでお察しの通り、これは東京都八王子(はちおうじ)市の人口データですが、文字通り8人の王子様が地名の由来となっています。
八王子という地名は日本全国の各地にありますが、一体どんな王子様で、その親である王様は誰なのか?今回はそんな八王子の謎について紹介します。
牛頭天王の王子8柱
まず、東京都八王子市の由来となったのは、市内に鎮座する八王子神社。ここには仏教の守護神である牛頭天王(ごずてんのう)とその后神・頗梨采女(はりさいにょ)、そして2柱(※はしら)の間に生まれた8柱の神様たち(八将神)が祀られています。
(※)柱…神様を数える単位。
八将神の顔ぶれ
一、総光(そうこう)天王…別名:太歳神(たいさいしん)、木星の化身
一、魔王(まおう)天王…別名:大将軍(だいしょうぐん)、金星の化身
一、倶摩羅(くまら)天王…別名:太陰神(たいいんしん)、土星の化身
一、得達神(とくだつしん)天王…別名:歳刑神(さいぎょうしん)、水星の化身
一、良侍(りょうじ)天王…別名:歳破神(さいはしん)、土星の化身
一、侍神相(じしんそう)天王…別名:歳殺神(さいせつしん)、火星の化身
一、宅神相(たくしんそう)天王…別名:黄幡神(おうばんしん)、羅睺星の化身
一、蛇毒気神(じゃどくけしん)天王…別名:豹尾神(ひょうびしん)、計都星の化身
土星の化身が二柱いるのは仕様(※太陽と月は牛頭天王夫妻が担当)です。また、最後の羅睺(らごう)星と計都(けいと)星はインドの天文学に登場する架空の凶星で、日食と月食をもたらすと考えられていました。
こうして見ると魔王とか蛇毒気とか、歳刑とか歳殺とか、ずいぶんと物騒な名前が並んでいますが、両親を囲んで八方(あらゆる方角)の疫病や災厄を防ぐ(※)守護神として、人々に篤く信仰されます。
(※)この様子を図案化したのが九曜(くよう)の家紋で、戦国武将の細川(ほそかわ)氏や伊達(だて)氏、千葉(ちば)氏や相馬(そうま)氏など広く採用されています。
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